ブックタイトル東プロだよりNO.421

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概要

東プロだよりNO.421

6 No.421業界情報 Industry information 振り返れば2020年は新型コロナウイルス感染拡大への対応に振り回された感の強い1年だったのではないかと思います。新たに2021年は、withコロナなのか、afterコロナなのか…、コロナを意識しない社会生活を送れる日がくることを願いたいと思います。 2021年の経営見通しに関する企業の意識調査が、帝国データバンクから発表されています。それによると、まず2020 年の国内経済は、コロナ禍の影響を大きく受けてはいるものの、緩やかながら企業の生産・出荷や個人消費が上向き、景気 DI が6カ月連続でプラスになるなど、徐々に持ち直しの動きもみられるとされています。しかし一方で、感染拡大にともなう下振れリスクも懸念されている。 2021 年の景気見通しについては、「回復」を見込む企業は 13.8%で(前回調査から7.0ポイント増)、「踊り場」を見込む企業は 28.7%(同4.1ポイント減)、「悪化」を見込む企業は32.4%(同4.8ポイント減)となりました。特に『建設』(44.8%)と『不動産』(40.4%)では悪化を見込む割合が目立ちました。「回復」局面と見込む企業を業界別にみると、『製造』17.3%や『運輸・倉庫』16.6%が高い状況でした。 懸念材料については、「感染症による影響の拡大」が 57.9%で突出して高く、次いで、「雇用(悪化)」21.0%や、「所得(減少)」19.2%、「米国経済」19.0%、インバウンド需要を大きく左右する「訪日観光客数の減少」13.3%、「中国経済」12.1%といった、外経済と関連する項目が続きました。一方、2019 年まで3年連続で5割近くの企業が懸念材料としていた「人手不足」は11.1%に減少し、コロナ禍による業務量の減少などの影響を受け、変化が表れている様子がうかがえる結果でした。 景気回復のために必要な政策については、「感染症の収束」58.0%で圧倒的に高く、「中小企業向け支援策の拡充」31.6%、「個人消費の拡大策」25.0%と続いています。 この調査のまとめとして、企業にとっては正念場が続くなか、政府は新型コロナの収束を最優先にしつつ、企業活動や消費活動の活性化に向けた施策を一層推進する必要があろうと、まとめています。 最後に新年への期待として経済産業省コンテンツ課の高木美香課長による年頭所感から掲載します。 …今年は、十干十二支の辛丑(かのとうし)です。丑は十二支の二番目に当たり、“芽吹きを迎える年”とされています。「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った」という芽吹きを迎え、一年延期された東京オリンピック・パラリンピックが開催されることを、心から願っております。2021年は芽吹きの年にコロナ禍からの脱却願う