ブックタイトル東プロだよりNO.415

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概要

東プロだよりNO.415

6 No.415業界情報 Industry information 新型コロナウイルスによる影響が社会全体に及んでいます。その中で、印刷産業に関連した各組織から、新型コロナウイルスがもたらす影響についてのレポートが発表されています。 日本印刷技術協会(JAGAT)では、「印刷会社へのコロナショックの影響と対応に関するアンケート」を実施しました。それによると、4 月見通しは売上高19% 減となり、2 月まで消費増税の影響が薄れて回復傾向にあったところにコロナショックが打撃を与えた様子が鮮明になりました。地域別では首都圏・名古屋圏・大阪圏など大都市圏を中心に影響が大きく、製品別では商業印刷・出版印刷への影響が目立っています。 自社への影響としてはイベントの延期・中止による受注減が多く挙げられたほか、取引先の減産、顧客のテレワークへの移行による営業難などが挙げられています。地域社会には、クラスター発生による緊張感の高まりがあり、特に観光・小売などサービス業の極度の不振を懸念する声が多く聞かれています。対応策としては、運転資金の調達、消毒・マスクなどの防疫、テレワークへの移行、休業対応、今後の課題として社内から感染者が出た場合の対応策立案、コロナ後を見据えた戦略の準備などが報告されています。 一方、独・ハイデルベルグでは「PrintMedia Industry Climate Report( 印刷業界状況報告)」を公開しました。この内容は、ハイデルベルグクラウドに接続された世界中のオフセット印刷機から得たデータを集計したものです。それによるとコロナ感染拡大の間、中国における印刷生産は通常より最大80% 減少しましたが、回復が進み、現在では商業、パッケージ・ラベルとも昨年のレベルまで戻っています。特にパッケージ・ラベルは、コロナの時期も主に食品、医療関係パッケージの需要増加により安定しています。ただし、インドで発表しているような紙生産の停止など国単位での供給問題がネガティブなインパクトを及ぼしているということです。 印刷生産については2020 年は半ばまでは安定していたのが、コロナ感染拡大とシャットダウンによって商業印刷に大きな減少をもたらしているということです。レポートから見るコロナウイルス禍下の印刷業界