ブックタイトル東プロだよりNO.414
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東プロだよりNO.414
6 No.414業界情報 Industry information 新型コロナウイルスの影響が、様々なところに出てきています。ロックダウンには至りませんでしたが、感染者拡大を防ぐために緊急事態宣言が発令され、印刷業界においても、大半の会議やイベントが中止・延期となり、業界そのものが自粛しています。特に、東京都では4 月10 日に休業要請を公表しています。その内容は、遊興施設、大学や学習塾、運動や遊技のための施設、劇場など、集会や展示を行う施設、商業施設の主に6 の業態や施設でした。 該当しない業態に関しても不要不急の外出を自粛する要請が出ています。ただし、通院や食料の買い出し、職場への通勤など生活の維持に必要な場合は除くとされています。加えて、感染者数を抑えるために、感染防止対策の導入やテレワークの採用などでの協力も求めています。 なおNTT データが4 月上旬に調べたところ、手洗いやうがい、マスク着用など感染防止対策をしている企業は81.8%に上りましたが、テレワークを導入している企業は1 月よりも2 倍増えてはいるもの39.1%、時差出勤は34.7%、完全在宅勤務は10.1%にとどまっているということでした。 各印刷会社についても、時差通勤やテレワーク、営業担当者の自宅待機や在宅勤務など部分的に取り組んでいても、多くの企業が人員配置をやりくりしながら稼働しているところが大半のようです。 こうした動きは、企業活動の停滞を感じさせますが、新しいサービスや商材を提供するという動きも一方でみられます。例えばキンコーズではいち早く、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を意識して、1. 8m を簡単に測れる「今だけ帯」の無償提供を開始したのを皮切りに、ソーシャル・ディスタンスの床サインのオンデマンド印刷サービスを開始したり、大洞印刷も「ソーシャル・ディスタンスシール」を発売するなど、新たな商材が登場しています。 この他にも、窓口業務などで使える飛沫防止のアクリル製エチケットボードの販売(松本印刷)などもあります。加えて、印刷クライアントであるコンビニやスーパーなどでは、混雑時間を教えるポスターを掲示したり、混乱する今を乗り切る様々な施策のためにアイデアを絞った新しい印刷物を作っています。顧客の困り事を解決するという視点に立つと、今こそ必要とされる印刷業ならではの提案があるかもしれません。新型コロナウイルス影響広がる“印刷”が出来ることは何か