ブックタイトル東プロだよりNO.411

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概要

東プロだよりNO.411

6 No.411業界情報 Industry information 新しい言葉に「n次流通」という言葉があります。これは、コンテンツの二次利用よりも先、3次利用、4次利用などでコンテンツが複製・加工されて活用されていくマーケットを指す言葉で、2020年はそうした市場の動きが注目されています。こうした流れを受けて電通は、1月から、ブロックチェーン技術を活用したコンテンツのマネタイズについて共同研究プロジェクト「n次流通プロジェクト」を開始します。 現在、ニュース、漫画やアニメといったコンテンツでは、著作権が認められるのは基本的に作者などの原著作者(一次創作にかかる権利)のみで、あるコンテンツを元に別の新たなコンテンツを創作する「n次創作」に関する権利は認められていません。一方、n次創作によって一次創作流通時を超えた新規ユーザーの呼び込みがなされ、ユーザー層の拡大に貢献するケースも増えています。しかし、現状の著作権や流通システムではこれらを正しく評価する仕組みが整備されていないため、「n次流通」が経済活動に組み込まれることはありませんでした。 そこで、電通内のR&D組織「電通イノベーションイニシアティブ」は、原著作者ら一次創作者と連携し、原著作者とn次創作者の双方が受け取るインセンティブについて設計を行うことで、コンテンツの新しいマネタイズ可能性を検討するべく共同研究を開始します。 同プロジェクトに参加する企業は、株式会社電通国際情報サービス、株式会社VOYAGE GROUP、シビラ株式会社、株式会社角川アスキー総合研究所、株式会社朝日新聞社、スタートバーン株式会社。 なお共同研究を進めながら、2020年3月に実証実験も予定されています。角川アスキーは同社運営の雑誌・コミックなどが読める「ePub viewer for twitter」サービスを通して行われる予定です。今後ますますコンテンツ管理や著作権問題、コンテンツ流通のビジネスモデルの在り方などが課題となってきそうです。電通が「n次流通プロジェクト」を開始へ