ブックタイトル東プロだよりNO.409
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東プロだよりNO.409
3No.409■東プロ秋季研修旅行 in 上海 報告11月15日(金)から17日(日)にかけて、2泊3日で上海まで研修旅行に行ってきました。東プロとしても久しぶりの海外研修、たっぷり報告させていただきます。成田から約3時間半、中国上海浦東空港に到着。一行はバスに約2時間揺られて上海市北部にある研修先「上海印本書印刷包装有限会社」へ。 見学先の「上海印本書」は、上海と拠点とし商業印刷やアルバムなどをインターネットで受注しオフセット印刷機で製造する、中国版印刷通販の最大手である。最新鋭の小森印刷機を7台所有し(そのほとんどがLED UV機)、それぞれの印刷機上には局部排気装置が備えられ、湿し水の循環濾過や排水管理、工場内では看板方式や5S活動(5Sは日本語をそのまま使っているそう)、定位定量管理など職場環境保全が徹底されている。中国で初めてのクリーン工場モデルとなった上海地域の小森モデル工場となっている。中国では国を挙げて環境対策に取り組んでいるそうで、環境対策が出来なければ工場が立てられないということであった。中国ではこの規模の印刷工場でも、こんなにも近代化が進んでいることに驚きを隠せなかった。 更に凄いのはそのビジネスモデルである。営業を持たずインターネットのみで受注を賄う印刷通販という形態であるが、日本の印刷通販とは少し違っている。顧客のほぼ全てが直接のクライアントであり、ギャンギングでなく全てがワンオフ生産である。その鍵は、自社開発した受注・顧客管理システムにある。そのシステムが秀逸で顧客の囲い込みを可能としている。最も一番驚いたのが、その料金システムである。顧客は前払いで印刷料金をチャージし、チャージ金額に応じて割引率が変動する。つまりキャッシュが仕事の前に入ってくる仕組みである。日本ではこのような支払形態をとる印刷会社など聞いたことがない。これの方式であればキャッシュフローは劇的に向上する。 一言で言えば「上海印本書」は印刷会社ではなかった。『IT実業家が印刷会社を経営するとこのようなビジネスになります』といった、印刷ビジネスモデル企業である。正直あまり期待していなかった今回の会社見学であったが、蓋を開けてびっくりの日本では知ることのできなかった貴重な情報を手に入れることのできた研修となった。私の数少ない印刷会社見学の中ではあるが、今回が一番収穫の大きい見学先であったことは間違えない。中国の印刷ビジネスは、既に私たちの想像以上の世界にいる。紙面の都合上、研修旅行報告は会社見学のみとさせていただきました。近未来的な摩天楼の傍らには古びた旧家屋が建ち並ぶ、古今東西の文化文明の入り組んだカオス都市「上海」。食道楽に文化財、観光地巡り、お布団もお茶もミリオンズのおもちゃも買っちゃいましたね。ブラックリストに載った人もいたかも知れません。3日間盛り沢山の内容でお腹一杯になりました。本当に充実した研修旅行でした。最後に幹事の小倉常務理事、お疲れ様でした。ありがとうございます。夜の話はここでは書けませんので、個別に聞いてくださいね。