ブックタイトル東プロだよりNO363

概要

東プロだよりNO363

サカタインクス株式会社より、環境へのやさしさに、品質・生産性・作業性など印刷現場で要求される多様な性能を付与した、環境対応型の枚葉インキ　ダイヤトーン　エコピュア「 J Pride（ジェイプライド）」をご紹介します。現在の枚葉印刷を取り巻く環境は、他版式の印刷物はもとより、デジタル情報媒体との差別化や競争力向上を図るために、納期・品質及びコストに関係する要求は厳しく、印刷機や加工機械の生産速度を高いレベルに設定されています。そのため作業効率の改善・印刷後のインキ乾燥時間の短縮・紙面品質の安定化などが、生産性の向上を実現し、収益性を高めることにつながります。「 J Pride（ジェイプライド）」は、これらの課題を解決するために開発した枚葉オフセットインキで、オフセットインキの性能を大きく左右する樹脂ワニスについて、サカタインクスが新たに確立した新規技術を全面的に採用しています。従来においても樹脂の性能を効果的にインキに反映させてきましたが、より差別化された、より競争力の高いインキ性能の付与には課題がありました。この樹脂ワニスとしての可能性を、既存手法にとらわれずにあらゆる角度から検討した結果、これまでの垣根を越えた樹脂性能を引き出すことに成功しました。新手法により性能の引き出された樹脂ワニスは、印刷適性、紙面品質、環境対応性能の大幅な向上を可能としています。「 J Pride（ジェイプライド）」に採用した樹脂分散技術は、顔料分散性能にも大きく寄与し、それぞれの原材料の機能を最大限に発揮させることが可能となりました。より高精度に処理された顔料ワニスは、印刷工程における各要因（印刷機械、用紙、湿し水、環境条件、オペレーティング、絵柄構成、機械や湿し水のメンテナンスなど）に対して影響を受け難い安定したインキ性能を提供することができます。また、枚葉インキの乾燥過程で重要となる酸化重合反応のスキームに着目し、反応に影響する因子の抽出を行い、効率的な反応メカニズムをインキ処方に反映させることで、乾燥時間の短縮・紙面耐性の大幅な向上に成功しました。このメカニズムは、再生紙などの“乾燥が遅い”“擦れ汚れが発生し易い”用紙に対しても有効に機能するために、加工工程作業への移行や実施がスムーズに行えます。これらの飛躍的な樹脂性能向上、高精度な顔料分散技術、酸化重合反応速度の向上を採用した「 J Pride（ジェイプライド）」は、機械温度や湿し水条件、機械状態等の印刷条件の変動要因に対しては“安定”した印刷適性を提供し、紙面への転移後は、反転や断裁、折り加工などの加工工程作業によって印字情報や画像部が損なわれることを低減するなど“安心”を提供します。このように、紙面品質・生産性・環境を重視されているお客さまのニーズにお応えする製品がダイヤトーン　エコピュア“「 J Pride（ジェイプライド）」です。特長：　１．「Speedy」：セット・乾燥時間の短縮を実現新開発の樹脂ワニスにより、インキから溶剤と植物油成分の離脱をより速めることができ、セット時間を短縮しています。また、酸化重合反応の効率化を実現し、乾燥時間を短縮しています。これらにより、印刷直後のべたつきが少なくなりますので、裏移り現象の抑制でき、待ち時間の短縮が図れます。２．「Beauty」：幅広い印刷条件に適合し、より美しい印刷品質が得られます印刷時の温度変化、絵柄構成の変化、湿し水条件などの変動要因による影響を受けないよう粘弾性を付与しています。幅広い印刷条件でのレスポンスが良く、良いドットとベタが得られ、美しい印刷品質を得られます。また、新規の樹脂ワニスとワックスの組合せにより紙面乾燥を早め、耐摩擦性を向上しています。特に印刷初期の耐摩擦性を向上することにより、反転時間の短縮や擦れ汚れの抑制に効果があります。アート紙・コート紙はもちろん、特にマットコート紙や再生紙など、擦れ汚れが発生し易い用紙での適性が向上しています。３．「Easy」：安定性と作業性を両立高品位な印刷物を製作し続けるために、「 J Pride（ジェイプライド）」は、湿し水との関係について徹底的に追及し、あらゆる条件で安定を実現しました。４．「Ecology」：インキ配合から石油系溶剤を削減したインキですサカタインクスはオフセットインキの環境への配慮を着実に一歩進めるために、まずは、枚葉オフセットインキから、ＶＯＣを確実に減らしていきます。環境対応型　枚葉インキダイヤトーン　エコピュア　「 J Pride （ジェイプライド）」