ブックタイトル東プロだよりNO352

ページ
6/8

このページは 東プロだよりNO352 の電子ブックに掲載されている6ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

東プロだよりNO352

6 No.352業界情報 Industry information ワイドフォーマットプリンティング(大判印刷)の市場は、世界でも成熟してきていると言われています。印刷産業においては、色校正などでも利用されている大判プリンターですが、一般的にイメージされるのは、ポスターやタペストリー、のぼり旗、居酒屋などのメニュー、店内のPOPなどです。 先日行われたインフォトレンズのセミナーでは、ワイドフォーマットの市場について、年間の売上高の成長率は6.2%で、まだ利益率が期待できる分野だと報告されました。そのため、競争も激化していますが、ワイドフォーマットのサービスを行っている企業と、行っていない企業では売上高の伸び率に20%以上の開きがみられるとも報告されました。 この大判プリンター市場が成長している背景には、LED-UVや液体トナーのラテックスインクを搭載したワイドフォーマットプリンターの登場や、POPディスプレイあるいはサイネージといったアプリケーションの拡充などがあるようです。 新技術の登場などもあって、ワイドフォーマットの最適な市場としてPOPや店頭ディスプレイが改めて注目されています。また壁紙などのインテリア用途も登場しています。特に壁紙の市場は、溶剤を使ったプリンターでは匂いが課題でしたが、ラテックスインクであればこうした課題も解決します。そのため、企業毎というだけでなく、店舗毎、部署毎、あるいは個人毎に合わせたオリジナルの壁紙が作れるようになります。またLED-UVにしても、ラテックスインクにしても環境対応型であるということもポイントになっています。 一方で、ワイドフォーマットのメッセージ性や訴求力の高さも市場の成長を支えています。企業がメッセージを発信したい時、ワイドフォーマットが効果的だと認めているプリントバイヤーは9割を超え、サイネージ(看板)の品質を見れば店内の商品の良し悪しが判るという顧客も3分の2いるという報告があります。サイネージの品質が来店客数を左右するということになり、こうした影響は店内のPOPなどでも同様です。そう考えると、サイネージなどの印刷物は、プリントバイヤーの商売に影響を与える印刷物であるといえると思います。ワイドフォーマットプリンタの新技術と新たな可能性サイン&ディスプレイショウ2014の様子